校歌の研究 その39 ~皇徳寺中学校

公開日 2022年01月14日(Fri)

皇徳寺3

皇徳寺1

1.緑の風に 敬愛の ブルーベリーの 道静か 手を結び合い 若人の ああ 皇徳寺中学校 平和あふれて 友多し 2.歴史の里に いま自主の 泉湧き出る 永田川 体を鍛え 若人の ああ 皇徳寺中学校 文化あふれて 幸多し 3.瞳も燃えて 向学の 翔び立つ空に 桜島 未来を見つめ 若人の ああ 皇徳寺中学校 光あふれて 夢多し

 皇徳寺中学校は、平成2(1990)年に谷山北中学校から分離して、鹿児島市立皇徳寺中学校として創設されました。校歌制定年は不明です。作詞は橋口義心、作曲は兼廣晨史です。
 兼廣氏については西陵中のところで紹介しました。橋口氏についてはよく分かりませんが、田代小(川辺)22代校長(1984-88)・平川小30代校長(1988-1990)をされています。縁あって作詞を担当されたのでしょうか。

 さて歌詞について。1番に「ブルーベリーの道」とあります。これは1980年代に皇徳寺台を建設していた南国地所によって数百本のブルーベリーが植樹されていたことにちなむもので、「ブルーベリーロード」と呼ばれる 2.5kmの歩行者専用道路のことだそうです。とても斬新で爽やかな歌詞です。

ブルーベリーロード

 2番には永田川、3番には桜島と定番の景観を詠み込みます。2番に「歴史の里」とあるのは、地名の由来となった「皇徳寺」にちなむものと思われます。皇徳寺は元皇立寺といい、南北朝時代の懐良親王(後醍醐天皇の皇子)が薩摩に来たときに作られたお寺で、親王が亡くなったあと、地元の谷山氏が現地に移して皇徳寺と改称したそうです。

皇徳寺地図